ブリヂストンが南アフリカのバイアスタイヤ工場を閉鎖へ
https://www.engineeringnews.co.za/article/bridgestone-to-close-pe-tyre-manufacturing-plant-2020-08-20
記事によると、
ブリジストンサウザンアフリカ(BSAF)は、ポートエリザベスにあるバイアスタイヤ製造工場の閉鎖を提案しています。
それは、南アフリカの労働関係法に準拠した第189条の通知と協議プロセスを開始しました。
約252の仕事が失われます。
閉鎖の計画は、プレミアム収益性の高い成長セグメントに焦点を当てることにより、コアタイヤ事業を強化することを計画しているコーポレーションによって示された最近発表された事業戦略に沿っています。
さまざまな経済状況や業界の要因により、近年、BSAFの財務実績に圧力がかかったため、戦略は次のようになります。
ポートエリザベス工場は、古いバイアスタイヤの生産に特化しており、同社は「バイアスタイヤは世界的に衰退しており、不採算市場であるため南アフリカでは段階的に廃止される」と述べています。
タイヤ業界の急速な変化に伴う経済の縮小と安価な輸入品の流入の影響により、BSAFは事業を再構築するようになりました。
農業はまた、より長持ちするラジアルタイヤに移行しており、その生産は現代的で高速であり、ラジアルタイヤを生産するためには、完全に新しいプラントに数十億ランドの投資が必要になります。 BSAFの嘆きは「現在の経済では実現不可能」です。
「ポートエリザベス工場で製造された工業用タイヤとオフロードタイヤのバイアスは、ラジアルタイヤの生産の世界的な増加傾向に追い込まれており、長年にわたって市場の需要が着実に減少し、収益性が低下している」とBSAF CE Jacques Fourieは言います。
彼は、技術的および経済的要因が組み合わさって「操業を維持するためのあらゆる努力にもかかわらず、ポートエリザベス工場が稼働し続けることができない環境を作り出した」と嘆いています。
BSAFの競争力と、従業員、パートナー、利害関係者の持続可能な未来を維持するために、工場の閉鎖を提案することが唯一の実行可能な選択肢であると、同社は判断しました。
とあります。
バイアスタイヤとは、比較的安価で製造ができ、低速で悪路走行の時に乗り心地の良さを発揮するので、主に産業車両用タイヤ、建築車両タイヤ、農業機械用タイヤとして使われます。
一方、一般的に認知されているタイヤはラジアルタイヤで、現在ではこちらのほうが主流です。
おそらくですが、この閉鎖予定の工場で生産されていたバイアスタイヤは、主に鉱山車両用に生産されていたものではないでしょうかね。
南アフリカは産金国として有名です。
正確に言うと、有名『でした』。
南アフリカの金産出量は、2005年時点では295トンで世界一で、世界全体の12%を占めていました。
しかしそれ以降、南アフリカの金産出量は年々減少し、2007年時点に世界一の座を中国に譲り、直近では2018年には9位、2019年には12位となり、産出量は2005年の3分の1以下に減少しています。
おそらく鉱山の採掘稼働率も極端に減少しているでしょうから、それゆえに明らかなバイアスタイヤの需要減少となり、工場の閉鎖となったのでしょう。
一つの時代の移り変わりと言えるかも知れませんが、南アフリカのここ数年の経済の低迷ぶりを見ると南アフリカにとって金産出量の影響はかなり大きそうですね。
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