ガーナでもCBEC(中央銀行デジタル通貨)を試験運用。(アフリカニュース)
https://citinewsroom.com/2021/08/bog-partners-gieseckedevrient-to-pilot-digital-currency-in-ghana/

記事によると、
ガーナ銀行は、ギーゼッケアンドデブリエント(G+D)と協力して、ガーナで汎用の中央銀行デジタル通貨(小売CBDC)を試験運用しています。
G+Dは、ガーナの要件に適合したテクノロジーを提供し、ソリューションを開発しています。
このソリューションは、銀行、決済サービスプロバイダー、加盟店、消費者、その他の関連する利害関係者とのトライアルフェーズでテストされます。
この目的のためにガーナ銀行は、国の通貨であるセディのデジタル形式の発行の前兆として、CBDCプロジェクトのパイロットを実施するためのG+Dとの合意に署名しました。
このプロジェクトは、3000万人の国のデジタル化とその政府サービスを含む「デジタルガーナアジェンダ」の一部です。
デジタルセディ、または「e-Cedi」は、物理的な現金のデジタル代替手段として機能することを目的としており、ガーナで安全で堅牢な支払いインフラストラクチャを確保しながら、多様なデジタル支払いの促進を通じてガーナのキャッシュライトアジェンダを推進します。
また、すべての人口統計グループ間でデジタルサービスの使用と金融包摂を促進することにより、銀行口座、連絡先、またはスマートフォンなしでの支払いを容易にすることも目的としています。
プロジェクトは、設計、実装、パイロットの3つのフェーズに分けられます。
設計段階では、CBDCパイロットのすべてのフレームワークパラメーターが指定および定義されます。
これらには、国の経済的、規制的、技術的要件、およびテストフェーズのパラメータの定義が含まれます。
これらの個々の要件に従って、G+DのCBDCソリューションは、第2フェーズのガーナの状況に適合します。
パイロットフェーズでは、さまざまな人口統計学的および社会経済的背景を持つユーザーグループが、モバイルアプリやスマートカードなどのさまざまなチャネルとフォームファクタを使用して、フィールドでソリューションをテストします。
パイロットプロジェクトの過程で、エンドユーザーの観点からe-Cediの受け入れに関する調査が実施されます。
さらに、インフラストラクチャのITセキュリティ、金融政策と支払いシステムに対するプロジェクトの影響、および法的影響が評価されます。
パイロットユーザーエクスペリエンスからの洞察は、ガーナ銀行とG+Dにe-Cediの全国展開のための貴重な教訓です。
ガーナ銀行総裁のアーネスト・K・Y・アディシオン博士は、次のように述べています。
「すべての兆候から、この概念は、グローバルな金融サービス提供の将来において果たすべき重要な役割を持っています。
このプロジェクトは、この新たな概念を最大限に活用するためにガーナを位置付けるための重要な一歩です。」
「世界中の中央銀行は、法定通貨としてのデジタルマネーの導入を模索しています。
ガーナ政府は、現在パイロット段階に入っている最初のアフリカ諸国の1つです。
ガーナを当社の技術と専門知識でサポートできることを誇りに思います」
とギーゼッケアンドデブリエントカレンシーテクノロジー事業部門のCEOであるウォルフラムサイデマン博士は強調しました。
G+DのCBDCソリューションであるFiliaは、今日の現金の利点と、ますますデジタル化が進む世界のユーザーのニーズを組み合わせています。
Filiaは、卓越したセキュリティ、高可用性、復元力に加えて、規制要件に準拠しながらユーザーデータを保護する機能を保証します。
さらに、このソリューションは、ネットワーク接続が利用できない場合に、安全で連続したオフライン支払いを可能にします。
とあります。
ガーナは西アフリカ地域での先駆者的な国でもあり、そのガーナがCBDCの試験運用を始めるというのは興味深いです。
日本では紙幣の印刷は、日本国内にある造幣局で行われますが、確かガーナは他国に依頼していたはずで、CBDCの発行となれば全てガーナ国内で管理できます。
BTCを国の法定通貨とする動きも世界各地で起き始めていますが、時代は明らかに変わってきており、それは貨幣に対する概念も同様。
日本はまだ様子見段階の雰囲気があり、この流れにはあまり遅れを取らないほうがいいと思いますが、国のトップに知識がない人が多い印象。
今後さらに新興国を中心とした、CBDCやBTC法定通貨化の動きは出てくると思いますので、国は遅くとも、個人的には遅れを取らないようにしたいなと思います。
(アフリカニュース)