中国政府が主導するアジアインフラ投資銀行が初となるサブサハラアフリカ向け融資を決定。(アフリカニュース)
https://www.reuters.com/article/marketsNews/idUSL1N2OR1SI?il=0

記事によると、
中国が支援するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、サハラ以南のアフリカでの最初のプロジェクトを承認し、現在大陸に移動している国際開発銀行のリストを増やしています。
2016年に運用を開始した北京を拠点とするAIIBは、昨年設立したより広範なCOVID-19危機回復施設の一環として、東アフリカのルワンダに1億ドルの融資を提供すると発表しました。
AIIBのエコノミストであるスザンヌショー氏は、ワシントンの世界銀行と共同出資するこの動きは、AIIBの「深刻な危機とニーズの時代における非地域メンバーへの関連性と価値」を示していると述べました。
5年前の立ち上げ以来、AIIBはここでのプロジェクトに210億ドル強を費やしてきました。
米国やアジアで2番目に大きな経済である日本を含まないほとんどの大手開発銀行とは異なり、株主として103の政府があります。
それは今でも、サハラ以南のアフリカへの拡大を目指している多国間機関の成長するスクラムに加わっています。
資源が豊富な地域には成長の可能性があると見られていますが、国際通貨基金は、COVID-19と戦い、パンデミックによって悪化した貧困レベルを削減するためだけに、現在から2025年までにさらに4250億ドルが必要になると見積もっています。
ただしAIIBは、スペースを確保するために曲がりくねっていることに気付くかもしれません。
先月、中国を含まないグループであるトップG7開発銀行は、今後5年間で800億ドルをアフリカの企業やプロジェクトに投入するという画期的な共同公約を行いました。
アフリカ開発銀行、Afreximbank、イスラム開発銀行もここで運営されており、ロンドンに本拠を置く欧州復興開発銀行は、昨年以前の計画を氷上に置いた後、再びそこでの拡大を検討しています。
とあります。
2015〜2016年頃、中国が立ち上げたAIIBに対して、アメリカが反対表明をしていたにも関わらずイギリスが加盟を決め、それを機に欧州の国々がこぞって参加し、アメリカ≦中国の構図が鮮明になった時期がありました。
その頃の中国は、欧州を完全に味方に付けたことにより、イケイケ感が増し、AIIBが日本とアメリカが主導するADB(アジア開発銀行)を遥かに越えてくると警戒されました。
その後AIIBは目立った動きはなく、直近の数年は欧州も中国に反旗を翻した感もありましたが、ついにというか、いよいよというか、AIIBはアフリカに進出してきました。
その第一号の国はルワンダ。
国内紛争を乗り越え、今では東アフリカ地域のIT立国でもある優等生な国です。
当然のように日本では全く報道はありませんので、知っている方は限られていると思いますが、中国は淡々と着々とアフリカへの投資を続けています。
アメリカも欧州も、そして日本も、アフリカに対しては力を入れたり力を抜いたりみたいな感じですが、中国は一貫しているイメージがあります。
記事の中にもあるように、ここ数年では中国対抗策なのか、中国を含まないG7で、アフリカへの関与を強めるといったような共同公約も行われたようで、AIIBとの対立するも生まれそうです。
しかし欧州はフラフラしましたねー。
良い言い方をすれば臨機応変なのでしょうが、事実上自分たちの国が出資している開発銀行同士がライバル関係になっている両建て状態。
欧州は一国での力は低下気味なので致し方ない部分はあり、欧州のことは置いといたとして、それよりも何よりも、中国の一貫性は侮れないです。
今後のポテンシャルで考えると、アフリカをいかに抑えておくかが鍵にもなってきているので、それを着々とやり続けている中国はさすがと言うべきか。
(アフリカニュース)